「働くことを軸とする安心社会」という理想を実現

連合山口第30回定期大会を開催

社会を新たなステージへ、ともに歩もう、ともに変えよう~仲間の輪を広げ 安心社会をめざす~

2024-2025年度役員の皆さん

連合山口は、11月2日(木)山口市において、執行部、代議員、来賓をはじめ146名出席のもと、第30回定期大会を開催しました。
冒頭、伊藤会長は主催者挨拶で「本日の大会は向こう2年間の新たな役員体制と運動方針を決定する基軸年の重要な大会である。ぜひとも積極的な論議をお願いしたい。コロナ禍の影響と相まって物価高騰が国民生活に追い打ちをかけ、弱い立場の人ほど苦しい状況におかれている。今こそ私たち連合は『人への投資』を強く訴え、世の中の大きなうねりを作っていかねばならない。2023春闘は、ほぼ30年ぶりとなる高い水準の賃上げを実現し、その流れを最低賃金にも波及させ、過去最高の引き上げとなったことは、格差是正と底上げに向けた大きな成果だと考えている。2024春闘も引き続き『未来づくり春闘』を掲げ、私たちの取り組みが日本の未来をつくるということを意識しながら取り組んでいきたい」と述べました。
続いて、芳野連合会長より「連合本部では、役員体制の女性比率が40.9%となり、初めて40%の大台に乗ったが、地方連合会や構成組織は15~17%台にとどまっている。連合は女性組合員比率に応じた意思決定の場への参画機会の確保に重点を置いた取り組みを展開している。女性が参加しやすい活動は、男性も参加しやすいはずである。一人ひとりが大切な人材として尊重される労働組合を作っていこう」と来賓挨拶をいただきました。
提案した第1号議案~第4号議案について、全て賛成多数で承認いただきました。また、運動方針では、自治労河村代議員より賃金とジェンダー平等についての発言を受けました。その後、大会宣言(案)を採択し、伊藤会長の力強いガンバロウ三唱を参加者全員で行い、大会を閉幕しました。

2024~2025年度運動方針(PDF)

 

【大会発言】
発言者:河村典子代議員(自治労)
発言項目:第1号議案2024-2025年度運動方針(案)について・重点分野-3 ジェンダー平等をはじめとして、一人ひとりが尊重された「真の多様性」が根付く職場・社会の実現
発言内容:私からは、自治体賃金確定闘争およびジェンダー平等の2点について発言させていただきます。
自治体労働者を中心とした自治労の賃金闘争については、8月、国の人事院勧告および10月、県の人事院勧告をもとに各自治体単組が労使交渉を行い、今年度の賃金を確定させます。国、県の勧告の元となる官民較差については、50人以上の事業所を対象に、毎年、4月1日時点の月例給および昨年12月と今年6月の一時金を比較し、その差を勧告し、給料に反映させるものとなっています。
今年は、連合の皆さんの多大な頑張りのおかげをもちまして、国は0.96%、県は1.05%の引上げとなっております。「あれ?」と思われた方も多いのではないでしょうか。連合山口においては、3.4%の引上げの中、多少下がっても2%ぐらいにはなるのでは、と思われているのでは多いのではないでしょうか。現在の国の人事院勧告では、全国の下位12県の平均をもって、基本の給料としています。そして、本来の平均額との差額を地域手当とし、東京の20%をはじめ、全7区分に分けており、山口県内においては、唯一、周南市が3%の対象になっている状況です。
一方、初任給においては高卒12,000円、大卒11,000円の大幅な引き上げとなりました。しかし、それでも民間平均より5,000円程度低い状況となっているのが現状です。
また、ここ5年程度は、引上げられたとしても、30歳代前半の職員が対象となっており、久々の全年齢層が引き上げの対象となりましたが、中高齢層は1,000円の引上げに留まっている状況です。
よって、月例給、一時金ともに引上げとなりましたが、現在の物価高騰下においては、非常に不満の残る内容となっています。
今月中には、これらの勧告をもとに、給料表の額面だけではなく、賃金の昇給運用の改善や労働条件も含めた交渉を行い、処遇を決定してまいります。
昨今の物価高騰に負けないよう、自治労としても、最大限盛り上げていきますので、来年の春闘も連合山口の強力なリーダーシップのもと、県内事業所の更なる賃金改善を期待しています。

2点目です。冒頭、芳野会長のご挨拶でも触れられましたが、ジェンダー平等推進計画についてです。
労働組合内での男女平等を重要視し、同時にジェンダー平等や多様性の尊重といった新しい視点に立ち、社会全体で誰もが尊重され、認め合い、共生できる環境を実現するために取り組みを促進することをめざしております。
自治労内におきましても、女性組合員の活動は緩やかに進展していますが、組合活動の意思決定の中心が未だに男性に偏っている実情があります。自治労組合員の男女比はほぼ均等ですが、多くの場面で活動の主導権が男性に委ねられ、会議の参加も依然として男性が多数です。組合の執行部の構成や会議の出席率は、ジェンダー平等の実現に向けて乗り越えなければならない重要な課題だと思っています。
そのためには、組織内での変革を促すためにも、女性参画を意識的に推進し、まずは会議、集会や役員などの女性参加率30%以上を達成が求められると思っています。
女性参画が進まない原因の一つとして「好意的性差別」が指摘されています。私にも経験があります。相手のための言動と思い込んでいるがゆえにそれが本人の意思を伝えにくくしたり、差別やハラスメントと感じられることも少なくないと思っています。そのため学習会や意見交換を通じ、自身の無意識の偏見、アンコンシャスバイアスに気づくことが、多様性を認め合う社会の構築に向けた第一歩となると考えています。
女性参画を意識することで組合活動のあらゆる分野において男女が参画する機会が平等に確保され、かつ、ともに責任を担う組織となることを目的とし取り組みを推進しなければなりません。誰もが働きやすい職場環境を作ることは、ひいては少子化対策にも大きな影響を及ぼす重要な課題であると考えています。
そこで、連合山口の女性委員会の更なる活性化と山口県の労働組合女性役員の横のつながりを作る事等のご支援をいただきたいとお願いをし、自治労山口県本部の発言といたします。ともに頑張りましょう。

連合山口コメント:
【春闘】:労働条件担当 岡﨑副事務局長
2023春季生活闘争では山口県においても、金額・上昇率ともに2014年以降では、最も高い水準の賃上げを実現することができました。これは、2021年度後半からの急激な物価上昇による組合員家計への影響はもとより、賃金水準の停滞が企業経営や産業の存続、ひいては地域経済に及ぼす影響について、中長期的な視点を持って、労使が粘り強く交渉した結果であると受け止めております。
しかしながら、大手の賃上げ水準が大きく上昇するなかで、県内企業の99.9%を占める中小企業においては、物価上昇に見合った賃上げには至っていない状況にあります。労働組合の立場からも「パートナーシップ構築宣言」のさらなる拡大に取り組み、大企業も中小企業も付加価値にもとづく適正な取引を推進するとともに、適正な価格転嫁により賃上げの原資を確保していく必要があると考えております。
デフレマインドを払拭し、経済のステージを転換するには一度きりの賃上げでは不十分であり、継続していくことが重要です。連合山口としても経営者団体への要請行動や中小企業労組討論集会など、中小企業労組支援を継続してまいります。加えて、春季生活闘争勝利決起集会など組織内のみならず、広く社会にアピールする行動や情報発信などに引き続き取り組み、賃上げに向けた機運の醸成に努めてまいります。
また、私たちの生活には適切かつ良質な公共サービスが提供されることは極めて重要であり、使命感を持って職務に取り組んでいる皆さんの人材の確保・定着とともにモチベーションを向上させていくためにも、民間給与に見劣りしない水準を維持していく必要があります。2024春季生活闘争においても、人事院勧告・人事委員会を通じて公務で働く仲間の皆さんに賃上げの流れを波及させていくことができるよう、しっかりと取り組んでまいりますのでご協力の程よろしくお願いいたします。

【ジェンダー平等】:ジェンダー平等(男女平等)担当 久冨副事務局長
私の方からは、連合山口の男女平等参画およびジェンダー平等推進の取り組みについて答弁をさせていただきます。
現在、連合山口においては、連合本部の計画と連動して、これまでの「男女平等参画推進会議」から「ジェンダー平等推進会議」に組織体の名称変更をしたうえで、2年間を計画期間とする連合山口「ジェンダー平等推進計画」を策定し、様々な活動を展開してまいりました。しかしながら、計画の未達成項目がありますことから、来年9月まで計画期間を1年間延長させていただき、引き続き、必要な取り組みを継続して行っているところです。
この度、河村代議員からご案内がございました、様々な会議などで女性参画率30%以上にしていくことや、女性参画が進まない要因の一つとなっている「好意的性差別」を解消していく必要があるとのご指摘におきましては、女性参画においては、連合山口としても賃金格差をはじめとする男女間の不平等やハラスメントなどの問題を解消していくためには、女性が意思決定の場に一定割合参画していくことが重要だと認識しているところではありますが、現段階では、連合山口の定期大会や、地協の総会においては女性参画率30%の目標に達しておりませんので、連合山口の定期大会はあと一歩というところではありますが、引き続き、女性代議員の枠を設けて、出席の要請を行っていくとともに、すべての地協において、この度の総会から新たに女性の特別代議員枠を設けて、女性参画率30%を目指した取り組みを行う予定としております。併せて、女性組合員の参画が思うように進まない、あるいは女性の役員のなり手がいないといった悩みも寄せられていることから、今年度におきましては、新たに女性が参加しやすい行事の開催などを通じて、将来的な女性リーダーの育成に繋げていく企画を地協単位で計画できないか、現在、検討中でありまして、こうした取り組みによって女性参画の後押しをしてまいりたいと思っています。
加えて、「好意的性差別」につながる無意識の偏見解消の取り組みにつきましては、一昨年に女性委員会が開催した女性リーダー研修会のなかで、アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)についての研修を行ったほか、一部の地協においても同様の研修を行ったこところです。男女がともに平等に参画していく機会を確保していくためには、私たち一人ひとりの中にあるバイアスを取り除いていく必要があると考えておりますので、引き続き、機会を捉えてこうしたテーマでの学習会等を開催できるよう検討してまいりたいと思います。

【女性委員会】:女性委員会担当 倉重副事務局長
連合山口女性委員会の更なる活性化と女性役員の横のつながりをつくる取り組みのご提案につきましては、2024年度から新たに女性委員会の役員選出にご理解とご協力を頂ける構成組織も増えており、女性委員会として、さらに充実した内容の活動を展開していけるのではないかと期待しております。
また、女性役員の横のつながりをつくる場として、連合を知ってもらう、女性委員会を知ってもらう場として、女性セミナーなどの行事を、より多くの方が参加したい、一緒に活動してみたいと、興味をもってもらえるような、内容となるよう企画してまいりたいと思います。
引き続き、女性役員の選出や取り組みについて、構成組織の皆様のご理解とご協力をよろしくお願いし、答弁とさせていただきます。

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