連合山口は、3月2日(土)山口市にて「2024春季生活闘争勝利決起集会」を開催し、160名が参加しました。
冒頭、伊藤会長が挨拶で「本日の集会の目的は、私たち連合が今春闘の先頭に立って闘う決意を固めあうこと、闘争方針について参加者全員の理解と確認を深めること、そして今まさに闘いの真っただ中にある各構成組織・産別の交渉内容を共有し、共に闘い抜くことを誓い合うことである。昨年の春闘では30年ぶりとなる水準の賃上げを実現した。しかし、いまだに物価の上昇に賃金が追いついておらず、働く者の暮らしはますます厳しさを増している。働く者の生活の安心・安定を図り、現場の頑張りに報い、明日への活力を生み出すためには、成果の公正な分配が不可欠である。とりわけ、雇用の7割を占める中小企業の賃上げが重要となる。賃上げの原資の確保のため、労務費を含む価格転嫁が確実に行われなければならない。賃金の低迷は一企業の労使関係の問題ではなく、日本の将来にかかわる大きな課題となっている。2024春闘は、大幅な賃上げができない理由を労使が確認するのではなく、大幅な賃上げを前提としたうえでどうすればそれが実現できるかということを労使で徹底的に話し合う必要がある。今春闘に大きな期待を寄せているすべての働く仲間の笑顔のために、大切な家族のために、そしてこれから先の明るい未来を切り開くために、連合の底力を発揮し、世の中全体に波及する結果を勝ち取ろう」と訴えました。また、連合山口推薦の山口県議会議員(中嶋県議・小田村県議・氏原県議・大内県議)および地元である山口市議会議員(山見市議)も出席し、連帯の挨拶をいただきました。
続いて、運輸労連 原田洋光さん、JAM 岩井篤史さん、自治労 古川裕之さん、細野健太さんが、それぞれの立場から交渉状況報告と決意表明を行いました。
その後、青年委員会 田中健太郎委員長が「2024闘争は、経済も賃金も物価も安定的に上昇する経済社会へとステージ転換をはかる正念場である。断固たる決意をもって、組合員の総意と組織の総力を結集し、最後の最後までともに闘い抜こう!」とする集会アピールを読み上げて確認しました。最後に、伊藤会長による団結ガンバローを全員で唱和し、春闘勝利に向けて闘い抜くことを誓いました。
【決意表明】
<運輸労連 ヤマト運輸労働組合山口支部 原田洋光執行委員長>
運輸業界では、全産業に対して労働時間は2割多いが、賃金は4分の3である。2024年4月からは改正改善基準告示および自動車運転者の時間外労働時間の上限規制が適用される、いわゆる2024年問題により、ドライバー不足が深刻化している。今春闘ではこれまで以上に月例賃金にこだわる闘いを進めて、労働条件の底上げ・底支えを前進させ、他産業との格差是正に結びつけていく。物流が止まると国民の生活、日本経済が止まる。ぜひ皆さんのご理解をお願いしたい。
<JAM TAIYO労働組合山口支部 岩井篤史支部長>
JAMは機械金属産業で働く仲間たちの産別で、中小企業が多く集まっている。昨年はJAMとして過去最高水準となる賃上げ結果を出すことができたが、物価上昇率を上回ることができず、私たちの暮らしは確実に苦しくなっている。生活向上を実現するためには、原材料費、燃料費の価格転嫁はもちろんのこと、労務費の価格転嫁もしっかりと行うことが必要不可欠である。2024春闘では粘り強く交渉し、何としても去年以上の賃金アップを勝ち取りたい。
<自治労山口県本部 古川裕之執行委員>
2023人事院勧告で給与の引き上げが行われたが、実質賃金は21か月連続でマイナスになっており、納得できる引き上げ幅ではない。公務員賃金は地方公務員法で民間労働者の給与が重要な決定要素とされている。今春闘での皆さんの取り組みが、人事院勧告、人事委員会勧告につながり、公務員賃金に準拠した地場で働く仲間の賃金にもつながり、地域全体の生活環境の底上げにつながることから、自治労も皆さんと一体となって春闘を盛り上げていく。それと同時に「公共サービスにもっと投資を!」キャンペーンを実施し、安心安全で質の高い公共サービスを提供するための人員育成・確保、環境整備に取り組み、課題解決を進めていく。
<自治労 光市病院職員労働組合 細野健太執行委員>
私たち自治体医療介護労働者は、地域社会の発展と医療政策のっ拡充、県内就労介護職員の適正な人員配置の実現等に取り組んできた。しかし、昨年自治労衛生協議会で行われた医療従事者意識調査によれば、約80%の職員が離職を考えている状況が明らかになった。主な理由は①業務多忙、②人員不足、③賃金の不満であった。勤務医や看護・介護従事者等は、長時間労働など過酷な環境にあるが、待遇は恵まれていない。特に介護職場の平均月収は全産業平均よりも大幅に低く、慢性的な人手不足の要因になっている。医療従事者の人員確保と、処遇改善、働きやすい職場づくりに向け、全力で本春闘の取り組みを進める。