「働くことを軸とする安心社会」という理想を実現

連合山口第28回定期大会を開催!

安心社会へ新たなチャレンジ
~すべての働く仲間とともに「必ずそばにいる存在」へ~

連合山口は、11月2日(火)山口市において、役員及び構成組織代議員他138名出席のもと、第28回定期大会を開催しました。
冒頭、伊藤会長は「この2年間は新型コロナウイルスとの闘いに明け暮れ、労働組合の生命線ともいえる『人と人との接触』が制限される中で、感染予防に気を使いながらの活動となった。次年度以降もwithコロナを前提にさらなる工夫を重ね、組合員との距離が離れることの無いよう運動を進めていかねばならない。今、私たちを取り巻く環境は、決して容易なものではないが、社会情勢の変化をしっかり見据え、この困難な時代を乗り越えていかなければならない。コロナ禍の難局を、希望ある未来へ変えていく、本日の定期大会がその契機となるよう活発なご審議をお願いする」と述べました。
議案審議では、「2022-2023年度運動方針(案)」「2022年度予算(案)」「2022-2023年度役員選出(案)」「表彰(案)」について提起し、満場一致で承認されました。運動方針及び予算については、4名の大会代議員より意見提起をいただきました。
最後に、大会宣言を満場一致で採択し、伊藤会長による「団結ガンバロウ」を全員で行い、新年度の活動をスタートさせました。

連合山口2022-2023年度運動方針

【大会発言】

○発言者:中村征司 代議員(基幹労連)

発言項目:重点分野2「持続可能で包摂的な社会を実現するための経済・社会・環境課題の統合的解決に向けた取り組みの推進」について

発言内容:日本のCO2排出量約12億トン弱に対し、私たち基幹労連に加盟している産業である鉄鋼・非鉄産業は1億5000万トン強と全体の約14%を占めており、産業部門では第1位に位置付けられています。
今後、政府によって国内企業の実態を踏まえないまま2050年カーボンニュートラルやカーボンプライシングが進められた場合、鉄鋼・非鉄産業は大幅な赤字に転じ、このままでは、県内はもちろん日本国内で製造することが不可能となってしまいます。
このことは、鉄鋼・非鉄産業のみならず、電力多消費産業や自家発電を保持している企業など、多くの県内企業も同様の状況になってしまいます。
連合山口に置かれましては、こうした実態をご認識いただき、国や地方行政に対し企業実態を踏まえた対策の検討などを意見提言するとともに、私たち働く者の代弁者として活躍いただける、より多くの議員と連携が図れる仕組みを構築するようお願いいたします。
基幹労連としては、連合山口の活動に対し、引き続き積極的に取り組むことを申し述べ、補強意見とさせていただきます。

○連合山口コメント
2050年カーボンニュートラルの問題については、連合山口としても重要課題であると認識しています。とりわけ、菅前首相が本年4月に2030年目標として2013年比46%削減を発表して以降、今後の具体的な対応について注目されています。現在、環境省の有識者委員会において「カーボンプライシング」について具体的な議論が始まっているようですが、この動向いかんによっては、ご指摘の通り企業への新たな負担、それも企業存続すら危ぶまれる負担を強いられることとなります。本件は、国の政策にかかわる問題が中心となりますので、連合山口としては、連合本部に対して、地域実態を伝え、組合員の雇用と生活を守るよう意見していきたいと思います。
また、10月に行いました山口県2022年度政策・予算に対する要請のおいても、2050年カーボンニュートラルに向けた対応を要請させていただきました。今後、国の方針に基づき、県内企業に対しても様々な取り組みを求められることが想定されますが、推薦県議とも連携を図り、取り組みに対する補助金・助成金の交付や、必要に応じた規制緩和など、実態に応じた支援を求めていきたいと思います。
本課題については、構成組織の皆さんと情報共有を行いながら、適宜適格に対応していきたいと思いますので、引き続きのご協力をよろしくお願い致します。

 

○発言者:古川 俊 代議員(自治労)

発言項目:非常勤職員の処遇改善と組織化について

発言内容:同一労働・同一賃金の考えに基づき、公務職場においても2020年4月から改正地方公務員法が施行され、これまで法的根拠が不明瞭であった臨時・非常勤職員を会計年度任用職員として、法に明記し、処遇に関しても常勤職員に準ずる形に改められました。しかしながら、多くの自治体において法の主旨に沿わず、今までの労働条件からの延長上に抑制する動きがとられ、これまでフルタイム勤務であったものを週35時間、つまり1日7時間45分勤務を7時間勤務に、極端な例では1日15分カットするなど、勤務時間を縮小するなどして、賃金やその他手当などの条件を強引に抑制する対応がされています。
これにより、官製ワーキングプアと言われてきた低位の処遇について、若干の改善は見られたものの、法の想定したものには遠く及ばず、格差是正にはつながっていません。
子育て・介護などの休暇に関する法改正も進むなか、非合理な格差を是正し、引き続き同一労働・同一賃金の考えに基づいた改善がなされるよう春闘、人員確保、賃金確定闘争など自治労産別統一闘争時には会計年度任用職員の処遇改善について、できる限り当事者の参加も促しながら取り組み、併せて組織化につなげていきたいと考えています。

○連合山口コメント
連合本部は1000万人、連合山口は7万人を目指してはいますが、状況はご存じのとおり、一つの要因としてコロナの感染拡大で対面での取り組みが制限されるなど、なかなか組織拡大ができていません。その中でも2019年には情報労連、2021年度はUAゼンセン山本副会長にご尽力いただき、テルモ山口労働組合651名の組織を立ち上げて頂いています。
先ほど言われたように、会計年度任用職員の目的は、官製ワーキングプアの解消と不安定な身分を明確にするためだったと思います。その主旨と合っていないことが、現場では起こっています。公務員については、春闘にかわる交渉が今現在進行中の賃金確定闘争だと思いますが、同じ職場で働く仲間の処遇の改善についても、会計年度職員にかわって、各単組の執行委員の皆様にしっかり指摘いただき改善していただきたいと思っています。
また、多くの役員の方にご協力いただき、本年度山口県の最低賃金も28円引き上げの857円と大きく改善しています。そのことについてもご周知をいただき、この額を割ることはないようにしていたけたらと思います。
最後になりますが、交渉の結果をもって、組織を立ち上げていただき、すべての職場に集団的労使関係を構築していただけたらと思います。
連合山口としても今後、組合づくり相談員を配置し、積極的な組織拡大の取り組みを進めて行きたいと考えています。要請があれば、連合山口も一緒に対応していきたいと思います。

 

○発言者:海井由紀美 代議員(JP労組・連合山口女性委員会委員長)

発言項目:重点分野3の「ジェンダー平等をはじめとして、一人ひとりが尊重された真の多様性が根付く職場・社会の実現」について

発言内容:私は、連合山口女性委員会で委員長をしています。
連合山口女性委員会は、「横のつながり」を大切に、様々な問題に対して「何が問題なのか」「どうすればより良くなるのか」と少ない幹事会の機会を通じて、メンバー全員が本音で話し合える、素晴らしい委員会です。 連合山口は、この度、名称が変更となりましたが、2019年に独自に策定した「男女平等参画推進計画」に基づき、実効ある取り組みを進めていましたが、新型コロナウイルス感染症拡大による計画の中止、延期で、女性委員会としての活動も依然として停滞しており、メンバー全員、とても残念に思っています。
昨年の定期大会において、私は、「女性委員会は、発展的に解散するべきだ」と発言いたしました。連合の取り組むジェンダー平等で考えれば、「男女平等」だけでなく、「女性委員会」という言葉も見直しが必要ですが、それ以前の問題として、「女性委員会」として声をあげなければならないほど、ジェンダー平等推進の取り組みが遅れていること、そして推進させるためには、定期大会や、地協総会への女性参画率アップ、また全構成組織からの女性委員会役員の選出など、女性委員会への積極的な参加について、構成組織および加盟単組の皆さまのご理解と力強いご協力をと、お願いいたしました。
本日の大会役員選出を含め、前年度に比べて意識が変わった組織はどれくらいあるのでしょうか?ここ数年、ジェンダーに関する話題は、以前にも増して耳に入ることが多くなっています。連合の会長は、芳野友子さんとなり、様々なニュースで「初の女性会長」が見出しとなっていました。「女性登用を!」というアピール面では、この見出しは良かったのかも知れません。ただ、様々な場面において、「初の男性会長」などという見出しを私は見たことがありません。女性初の総理大臣は、最近、映画になっていますが、現実にはまだまだ難しい、なったとしても傀儡だと感じているのではないでしょうか?世の中は、私たちが思う以上に速いスピードで変化しています。ジェンダー平等推進は、「男女平等」や「男女共同」という名称で、何十年も前から取り組んでいるところです。一刻も早く遅れを取り戻さなければ、他国との差は大きくなるばかりです。
男女平等や女性活躍推進を謳っても、そもそもそれを進める立場の者が、なぜ必要なのかを理解していない、女性登用の超後進国と言っても過言ではないこの国の現状では、数合わせで女性を登用した企業が評価されるなど、女性を登用する目的と手段が入れ替わっている企業は多くあり、単純に数が増えれば良いというわけではありませんが、働く者を守るための立場にある私たちが、「ジェンダー平等」や「ハラスメント」など、様々な機会で、会社に対して物申す際、自信を持って「多様性」を伝えることができるでしょうか?
本日、出席されている構成組織代表者さま、単組の代表者さまに、改めてお願いいたします。「女性委員会」の活動を更に活性化させることは、ジェンダー平等を推進するため、そして「連合の良さ」を広めるための、第一歩です。昨年度は、私たちのこれまでの活動に対して興味を持ち、新たに女性委員会の幹事となってくれた方もいます。メンバー一同が、「やるべきこと」に対して、効率的、効果的なものを!と本気で考え、取り組んでいる今、まずは女性委員会への役員の選出、そして各種大会における参画率アップについて、ぜひ、皆さまの力強いご協力をお願いいたします。

○連合山口コメント
連合本部の男女平等参画推進計画の目標の一つであった、役員および機関会議の女性の参加率30%以上については、構成組織や地方連合会でも個別に目標を設定し継続して取り組んでいますが、目標には到達していません。連合山口も、目標には到達していません。
連合山口執行委員会への女性の参画については、連合山口から構成組織に対して、積極的な女性執行委員の選出をお願いしているところではありますが、執行委員の選出は構成組織に委ねていることもあり、結果として女性執行委員が少ないというのが実情です。また、定期大会や、地協総会への参加も同様と言えます。そのような中、2021度年については、2名の方が女性委員会に加入いただきました。女性委員会で一緒に活動したいということで、構成組織のご理解に感謝申し上げます。全構成組織からの女性委員会役員の選出については、継続してご理解・ご協力をお願いしていきます。
連合山口としても、男女平等については、引き続き重点課題として取り組みを継続していきます。セミナーやリーダー研修会、人材育成や教育、横のつながりを広げる活動など、女性が自然と参加できるよう、女性委員会の皆さんと連携を図り、企画・実行していきたいと考えております。継続すること、積み重ねることで、個々の意識の改革、構成組織および単組の皆さまのご理解とご協力を得て、更にジェンダー平等の推進へと活動を拡大していき、女性委員会の発展的解散に繋がればと考えております。
引き続き、構成組織の皆さまのご理解とご協力をお願いし、本部のコメントとさせていただきます。

 

○発言者:村上貴子 代議員(自動車総連)

発言項目:2022年度予算について

発言内容:2021年度決算では、予算に対し執行率は53%となっており、119,678,937円が繰り越されています。しかし、2022年度予算をみると、どの項目も1割くらい増額されています。前年度執行率が53%であるのに対し次年度の予算が1割増で立てられていまいす。例えば自分の組合では、コロナ禍において行事の中止等で予算が余った時に、組合費を2ヶ月くらい回収しないなど、できるだけ繰越が増大にならないように計画しています。2022年度予算について、前年度よりも増えた予算で計画が立てられているということについて質問させていただきました。

○連合山口コメント
予算関係につきましては、新型コロナの影響でこれまで取組みが中々できていなかったということを含めて、なんとか充実した取り組みをしたいということで予算を拡充しているというのが一つあります。もう一つは会費の減額についてですが、現在、連合本部の方で会費の見直しがされています。まずは連合本部の検討結果を待って、その後地方連合会として検討していくことにしております。

 

   |   
連合山口バナー

© RENGO YAMAGUCHI. All rights reserved.

《 連合山口 》
HOME(トップページ)
なんでも労働相談
中小企業向け助成金等
広 報
会員専用ページへ
《 Webサイト運営者 》
 日本労働組合総連合会山口県連合会(連合山口)